勝木せな氏〈株式会社スープレックス代表〉
起業、の意味を調べれば、Wikipediaによれば
“新しく事業を起こすことで創業ともいう。 原義を紐解けば、起業は「新しく事業を起こすこと」、創業は「創めること」である。”
らしいが、実際に事業を起こすことはそんなにスルンと字面通りにはいかない場合が多く、凡その人たちはその大変さをなんとなく知っているからか、多様性の時代にあっても勤め人であることを選ぶ人の方が多い。
ある意味、安定志向の強い時代である。
多様性が認められるということは、多様性を認めさせる労力はもうあまり必要ないのだから、それなら大船に乗ろうという人の方が多いのは、自明のことにようにも見える。
しかしながら自らの手で会社を起こし、野心溢れる眼差しで社会を渡り歩いて行く起業家達というのは今日も日本社会に誕生している。
そんなわけで、第一回は、Web事業を手掛ける『スープレックス』の勝木せな氏を取り上げた。彼女は、最終学歴が中学校、いわゆる「中卒」の経営者だ。
かの田中角栄も「小卒(厳密には中卒相当)」であり、彼らは、本人の努力次第で人生はどうにでも切り開き、開拓していけることを体現していると言えるのではないだろうか。
また、彼女は23歳で代表取締役に就任し、一時は急速に事業が拡大したものの、その後業績はどんどん落ち込むことになる。まだ不慣れな環境にありながら、急転直下、事業が暗礁に乗り上げたのだ。
ところが持ち前のド根性とポジティブさで彼女は見事その難局を乗り越える。
一から事業を作り直し、そしてその後2ヶ月の間にV字回復を成し遂げた。
氏はインタビューの中でこう語っている。
“学歴、職歴、過去の経歴が足かせにならず、本当に実現したい夢や目標が出来た時に実現できる会社である事。そして義務教育では誰も教えてくれない、誰しもが仕事や人生を楽しむ権利があると言う事を伝えていきたい。”
氏のモットーは「人生は思い通り」。
思い通りの人生設計に向けて、今日も彼女は信頼するメンバーたちと次のステージを目指しているのだろう。